致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 9 「お母さん、ぼくは家に帰ってきたんか」

上月輝宗 永平寺監院

 母にとっては待ちに待った息子の戦地からの帰還です。何とか一目でいいからあわせてほしいと懇願し、やっとの思いで院長の許可を得ることができました。病棟に案内されると廊下のむこうから「わぁ!」という訳のわからない怒鳴り声が聞こえます。どうもその声は、自分の息子らしい。毎日陰膳を備えて無事を祈っていた自分の息子の声である。たまらなくなって、その怒鳴り声をたどって足早に病室に飛び込みます。するとそののベッドの上に置かれているのは、手足をとられ、包帯の中から口だけが覗いている”物体”。息子の影すらあません。声だけが息子です。「あぁ!」と母は息子に飛びついて、「敏春!敏春!」と叫ぶのですが、耳も目もない息子には通じません。それどころか、「うるさい!何するんだ!」といって、残された片腕で母親を払いのけようともがくのです。
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松のものがたり~その2

明治政府が維新後、蘭方を採用して従来の
漢方医学、民間医薬を太政官令によって全廃し、
家伝の民間薬の処方は全部焼き捨てられることになりました。

まず大正15年には松葉タバコを禁止します。
さらに第二次世界大戦後には松葉酒を製造禁止し
「養命酒」を大々的に推奨します。
何故?

この国では松の文献はGHQによって焚書されましたが、
諸外国の松についての文献は9000を数えています。
世界では松は最高貴薬と認められており、それは
ロシアや欧米のシベリヤ杉にも似ています。
(アナスタシア)
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致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 8 「平和のために働く人は神の子と呼ばれる」

古巣 馨 カトリック長崎大司教区司祭

 ミネやんとの出会いは島原の小さな教会に赴任した時でした、。その頃、私は郊外にある精神科の病院を訪ねるのが楽しみでした。職員や仲間から「ミネやん」の愛称で呼ばれる信者さんが待っていてくれたからです。心が通い始めた頃、私はミやんに尋ねました。
「きつい時、「聖書」のどのみ言葉が支えになってきましたか?」「神父さん、私は中学校しか出とりませんから、難しかことはようわかりません。でも、せっかく洗礼を受けて神様の子どもになりましたから、死んだとき「あぁこの人は神様の子どもだったんだ」って言われてみたかとです」。そう言ってミネやんは、たまたま開いた「聖書」に「平和のために働く人は幸い、その人は、神の子と呼ばれる」という言葉をみつけ、これこれと意を決しました。「だから私は平和の為に働くとです」。
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致知出版社 一日一話 読めば心が熱くなる・・ 第二弾 7 「咲子はまだ生きていた」

藤原 咲子 高校教諭・エッセイスト

 病との戦いに奇跡的に打ち勝った母は、やがてその壮絶な引き上げ体験記「流れる星は生きている」を書き上げ、作家藤原ていとして一歩を踏み出しました。だがそこにいたのは私がずっと待ち続けてきた暖かくて優しい母ではありませんでした。幼子三人の命を失うことなく引き揚げという苦境を乗り越え、成功者として社会から讃えられる母だったのです。私は兄たちよりずっと厳しく育てられました。少しでも甘えようものなら「あんなに苦労して連れ帰ったのに、いつまでもわがままいうんじゃない」という言葉が返ってきました。
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松のものがたり~その3

駒ヶ根のすずらん颯さんでの松尽くしお料理は
松のエキス入りでまったく感激のお料理でした。

こどももあっという間に平らげて

松の加工品もたくさんあります。粉茶とか松葉茶とか。

さらにこの7月には松の化身である村松美穂さんご夫妻による
試食会が名古屋にて開催され、前回のあまりのおいしさに再び
出向きました。
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