森 信三 運命をひらく 365の金言 1  「世の中は正直」

世の中は正直

人間の偉さは、その人の苦しみと正比例する。
世の中は正直そのものである。
その時代における最高の人物は、
最大の内面的苦行をした人である。
つまり天はそのひとの苦労に等しいだけの価値を与え給うのである。

森 信三 運命をひらく 365の金言 2 「欲を捨てる」

欲を捨てる

人間が真に欲を捨てるということは、
意気地なしになるどころか、それこそ真に
自己が確立することであります。否、さらにそれによって、
天下幾十万の人々の心の中まで伺い知ろうという、
大欲に転ずることであります。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 3 「悲観は大禁物」

悲観は大禁物

 いやしくも人間としてこの世に生を受けた以上は、
将来多かれ少なかれ、人の世の苦労が降りかかって
来ることでしょうが、しかしその際悲観は大禁物であります。
それどころか、これこそ自分を鍛え磨いてくれる神の
鞭と信じて、苦労のどん底にありながら、そこに人生の
教訓の泉を掘り当てるまで、全力をあげてこれと当面して
いかなければなりません。そうすることによって、
初めてわたくしたちは、まずは一人前の人間に
なれるというわけでしょう。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 4 「金の苦労の足りない人」

金の苦労の足りない人

 そもそもお金というものは、いわば現実界の事物の
引換券とも申せましょう。
 それというのもこの世の中というものは、
詮じつめれば結局人間と人間以外の物から出来ており、
そしてこの人間以外の物の引換券が、つまりこのお金という
ものだとも申せましょう。
随って「金」を軽視するということは、結局は心の甘え
であって、断じて許されないことであります。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 5 「人生の真のスタート」

人生の真のスタート

 諸君らは生まれて20年、今こそここに
志を立てるべき時です。だが諸君!諸君らは、
誓って死後にも生きるような人間になろう、
という大志を立てたことが果たしてあると言えますか。
しかしこのような志が真に確立しない限り、
諸君らは真に深く自分の生命を愛惜するとは
言えないでしょう。何となれば、真の精神は
不滅であり、いかにに凡人といえども、その生涯を
深い真実に生きたなら、必ずやその死後、なんらかの
意味でその余韻を残しているからです。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 6 「正師を求めよ」

正師を求めよ

根本方向の定まらぬ間は、如何に歩むも
畢竟じて益なし。
しかも人生の根本方向を教うるは、
正師において外になし。
人は真の「正師」に接すれば、生涯歩まずに
いられぬようになるものなり。
それゆえ人はかかる「正師」を、草を分けても探し求むべし。
人生の意義というも、ついにこの一事の外なかるべし。

森 信三 運命をひらく 365の金言 7 「私が信じるもの 2」

私が信じるもの 2

 第二にわたくしは民族を信じています。
この方は第一の「宇宙の大法」を信ずるほどには
行きませんが、しかし民族に対する根本的な
信頼は失いたくないですね。
尤もこの日本民族がどこまで真に信じられるか
どうかは、積極的には分からないわけですが、しかし
「宇宙の大法」に次いでは信じたいですね。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 8 「生き方の種まき」

生き方の種まき

 皆さんが今日、種をまかねばならぬその種の
中味は何かということだ。それはね、幸福の種だ。
ある意味で、一番まちがいのない言い方をすると、
人生の生き方の種まきなんだ。それを、皆さんの
言いなれた言葉でいうと、幸せの種といえるだろう。

 しかしね、これは大事なことなんだから、
言っておくがね。幸せというものは、幸せを願ったら、
とかく与えられんものだということですよ。
これは今日わたしが、皆さんにお話ししたいことのうちの、
最も大切なことの一つです。

 幸福というものは、幸福を願ったら、かえって
与えられない。そしてもっとほかのことを願ったら、
その願いとして与えられるんだな。