ところがどっこい

北九州の最上賢一という方が、「ナノ・バブル」なる魚の鮮度を保つ技術を開発されたということを父から教えてもらい、気になったのでネットで検索してみました。当初の開発によれば、100万分の1ミリの極微小の窒素の泡を冷たい塩水に溶け込ませたら、酸素が窒素と結びつくことにより、酸素自体を追い出すことが出来て(窒素酸化物が出来る)、無酸素状態になり、魚の酸化を防ぐことができたという。

これが「窒素ナノバブル」の技術説明。マグロの刺身が冷凍していないのに20日間も新鮮なままに美味しく食べられるという。ところがどっこい、おなじく最上さんが開発された「鮮度保つ君」という魚の鮮度維持装置においては、「窒素ナノバブル」ではなく「酸素ナノバブル」を使っているのです!

思わず、それって「酸化」の原因でないの?っていいたくなります。酸素ナノバブルを使った「鮮度保つ君」という機械で水を処理すると、処理前は溶存酸素6mg/リットルだったのが溶存酸素量が50mg/リットルと飛躍的に高い濃度に変化するようすが、動画に記録されています。

これは、飽和溶存酸素量をはるかに越えていて、常識的には死んだ魚の腐敗を促進するということになるのです。そうなると、単純に、「酸素」自体が腐敗の原因ではないということになる。吹き込む気体が「窒素」でなくとも「酸素」でも同じことが出来るのだから「ナノバブル」なら、だいたいオーケーなのでしょう。

  • 空気や水を微細化して圧を高めて周りとのギャップをつくると「放出サイクル」から、「吸引サイクル」になる。
  • 塩酸に曝気してやると、精妙になり触ってもやけどしない。
  • 「吸引サイクル」の水であれば、平地でも岩魚が70日間もエサを食べずに生きている。

テネモスで、なんども教わった言葉とも一致します。

ナノバブルとは、空気によって非常に精妙な状態に水を加工する技術でもあるのだから、鮮度を保つ=バイブレーションを精妙に高めるということにつながっていくのでしょうか。新しい科学がどんどん世の中に現れてきています。

参照: 「最上賢一/魚の鮮度を保つミクロの泡:ナノバブル」