自分には愛という言葉はとても遠くて、なんだか恥ずかしい言葉なんですが、1997年に肉体を脱いだマザー・テレサにはとてもぴったりの言葉です。
この土曜日、文庫本になった本が、著者の五十嵐薫さんから送られてきました。「インド心の旅」を主催しおそらく日本人でもっともマザー・テレサさんと親交が篤く、マザーの帰天の日にもインドのコルカタのマザーハウスにいて遺体に立ち会った方です。
実際に彼が経験した話ばかりなので、読むものの心に深く刻まれる言葉群です。インド心の旅に五十嵐さんにご案内いただいた時期には、すでにマザーはこの世にはみえず、マザーハウスの一番後ろのいつもマザーが座っていた場所にはマザーの人形がありました。
You did it to me.
(あなたが私にしてくれた)
マザーが講演の冒頭に決まって話す五本の指のこの言葉が胸に迫ってきます。通常忘れがちな大切なことを教えてくださる本だと感じます。