随想 伊路波村から125~権藤さんという人

地元の神明社の元旦祭が1日の10時から
毎年開催されます。

それが終わると 直来(なおらい)が社務所であります。

小さなまちの神社ですが 20人くらいの方が
それぞれの町内の氏子代表として参加されます。

神社の宮内で参拝が行われるまさにその瞬間
私の隣の人のケイタイがけたたましく鳴りました。

その方は発進先を確認して何事もなかったかのように
皆さんと共に参拝を済ませました。
私は噴出しそうでした。(笑)
その何事もなかったさ にです。

その後社務所で直来です。
いつものように氏子代表の方の短い挨拶のあと
煮しめタマゴかまぼこをサカナに 短い宴です。

私はお隣になった私より8歳年上で
氏子の中では2番目にお若いそノケイタイの主Mさんに
聞きました。「さっきのケイタイなんでした。?」

その返答はあんまり話したくなさそうでしたが
しつこく聞くものですから

「16日からハワイに行っている友達の家の鍵を
預かっていて 何かあったらセコムから連絡がはいるように
なっていたので ベルがなったとセコムから連絡が
さっき入ったんだよ。」

私はへ~~としか答えようがなかったのですが
16日からハワイって優雅な人ですねえ 身内の人ですか。?
と尚お酒が入ってしつこいものですから そこからお話が
始まりました。

「中日の権藤だがねえ」
「え~~~」
「ひとつ質問いいですか。」(なおもしつこいです)

「権藤さんて 横浜で監督一年目にして日本一にまで
なった人ですが どこが権藤さんのすごさんでしょうか。」

実はこの疑問は長い間の私の疑問でした。
あのしわくちゃの顔で右手で頬杖をつきながら
顔を揺らせる独特の雰囲気の権藤さんは 中日の高木監督の
補佐として一年を勤め 去年電撃的に退団しました。

また万年最下位の横浜をあっという間に日本一にして
またあっという間に退団した人でもあります。

「それはね 一度任せた人には一切口を挟まない人で
任せたからには 一切の責任は自分が負うからと言い切った人です。
それと 一度縁ができた人には ものすごい細やかな心遣いで
ずっと気遣う人でもあるんです。」

なるほどと納得のお話です。
でもそれより驚きは 長い間疑問に思っていて
聞きたかった回答の主が お隣にという事実なんです。
これで長年の疑問が解けました。

そしてすこしドライですが 落合さんもやはり同じだとか。

長く続けることのできる秘訣が共通してあることを
教えていただいた元旦のできごとでした。

すこしずつの疑問が解けていって
長く生かされる意味を感じさせていただいてます。

素敵なお正月を 輝く太陽と共に ありがとうございます。