奥の院通信から R4 7/2 「東西冷戦に逆戻りか?」

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先の大戦後、米ソ対立で世界は東西に分かれ、お互いに集団安全保障のために、西側はアメリカとヨーロッパを中心に北大西洋条約機構(NATO)を作り、東側はソ連を中心として東ヨーロッパを中心とするワルシャワ条約機構が形成され、お互いに軍拡競争を展開した。

 ところが、この東西冷戦は、ディープステートのやらせであった。ロシア革命でソ連という国家を作ったディープステートがお互いに核兵器製造競争を展開し、同時に通常兵器の開発競争にも奔走した。これで、ディープステートは武器ビジネスで巨利を得た。
 ところが、1962年キューバ危機が発生し、その時のアメリカ大統領ケネディが強硬姿勢をとったために、ソ連のフルシチョフがギリギリのところで引き下がったのであった。

 ソ連はアメリカの足下であるキューバにミサイル基地を設置し、いよいよそこにミサイルを持ち込むことができるようにミサイルを持ち込もうとし、それを積載したソ連の空母艦隊がキューバに接近した時に、ケネディ大統領はキューバを海上封鎖し、それを突破するようであれれば、実際にこれを攻撃すると宣言した。そうなれば東西冷戦がホットな第3次世界大戦になるところだった。

 しかし、ソ連のフルシチョフは、キューバに向かっていたソ連の艦隊をUターンさせ、母国に戻し、東西熱戦は避けられた。世界にとっては、悲惨な戦争が避けられたのであった。
 ところがこの時、それまで展開してきた東西冷戦はやらせであったことが判明したのである。しかし、東西冷戦はそのままで、お互いに軍拡競争は続き、その間、奥の院・ディープステートは核兵器も含め兵器ビジネスで大儲けした。軍産複合体と称する集団が形成されたが、これがまさに現在のディープステートそのものであった。

 しかし、この対立は西側も東側もディープステートが拵えた国家群であって、本気で対立していたわけではなかった。双方とも、軍拡競争をさせられていたのであり、それは双方の中核をなすディープステートがやらせて、商売していたのであった。

 ところが、1991年12月、ソ連のフルシチョフが辞任し、ソ連邦が崩壊した。同時に西側に対抗して設立されていたワルシャワ条約機構は解散した。しかし、西側のNATOはそのまま残り、その時の約束事は、NATOの東方拡大はしないということであった。しかし、その約束は反故にされ、その後のNATOは拡大の一途を辿った。

 そして今回のウクライナ紛争を切っ掛けに、北欧のフィンランドとスウェーデンの加盟問題が浮上した。ロシアにとっては、足下に紛争を起こしているウクライナがあり、更に北方にあるこの2国がNATOに加盟するとなると、軍事包囲網が形成され、ロシアとしては彼らの安全保障にとっては死活問題となってきた。

 かつての東西冷戦は、ディープステートのやらせであったが、今回の米ロ対立は実質的で、場合によっては世界大戦になりかねない。第一次世界大戦・第二次世界大戦と続いて起きた戦争からおよそ100年が経ち、世代交代もあって、その記憶も薄れた頃合いを見計らって、ディープステートは再度の世界大戦を目論んでいる。
 従って、今回起こればその世界大戦はやらせではなく、実際の戦争で、これはまさに日本が潰された第二次世界大戦の再来となる。今回の戦争はロシア潰しである。決してやらせではない。

 米中戦争はやらし臭いが、今起きようとしている米ロ戦争ははディープステートが起こそうとしている本気の戦争であり、彼らは本気で世界破壊を目論んでいる。核戦争に持ち込んで、全世界を破壊し尽くせば、その後の復興ビジネスで、また100年の長期に亘るビジネスができる。世界の破壊の責任はすべて、プーチンとロシア国家に押しつけられ、ディープステートは「白馬の騎士」として歴史に書かれることになる。

 およそ20年前の9・11同時多発テロ事件から始めて、アフガン戦争、イラク戦争、アラブの春、と、戦争を続けてきたディープステートは、最後にウクライナ紛争を仕掛けて、また長期に亘る戦争ビジネスを開始した。それに勝利すれば、プーチンを排除し、ロシアを完全支配できる。

 今回はもう既にワルシャワ条約機構は存在しないので、NATOという完全なロシア包囲網を作って、プーチンとロシアを悪者に仕立てて起こす、ホットな世界大戦となる。今回のアメリカの不正選挙もそのための、大掛かりな政治的やらせであった。そこで間もなく行われるアメリカの中間選挙が、大きな意味を持ってくる。ここ当面の、少なくともこれから100年の、全人類の運命が関わってくる。その意味では、今回は決して東西冷戦への逆戻りではない。悲惨な第3次世界大戦である。