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「全一学」は、一応智を表面に出してはいますが、
その背後には情・意があるのです。
智は比較的教えやすい。ところが情・意
となるとむつかしいですね。情については、
講義の初めに戦前は島木赤彦の歌を、また
戦後は、坂村真民さんの詩を紹介して
来ました。ところが生命の全一をつかんでいるー
つまり知情意の統一されているのが道元であり、
慈雲尊者です。さらに生命の全一をつかんで
現実の大地に立ったのが尊徳といえるでしょうね。
また、いのちを「孝」の一点に燃焼させて
全一をつかんでいるのが藤樹先生でしょうね。


