「クオモNY州知事辞任」 奥の院通信から R3 10/17

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ニューヨーク州前知事アンドリュー・クオモの軍事裁判は、当初9月20日に予定されていたが、10月11日に延期されていた。しかし、これは海軍法務局と軍事法廷事務局の決定によるもので、新しい証拠が提出され、検事側スタッフの変更・人事異動が理由であると言う。

 海軍中将ハンニックは、グアンタナモの検事役を辞任し、その職をダース・E・クランドール少将に委譲した。グランドール少将は5月にジョン・ポデスタ(ヒラリー・クリントンの選挙対策責任者)裁判を経験しており、軍事裁判は初めてではない。海軍法務局筋は、クランドール氏は「我が国を裏切った者たちに、正義の鉄槌を下した前任者(ハンニック中将)と同じ基準の厳格さで事に当たる。我が国はハンニック中将に感謝する。」と語った。

 しかし、ハンニック中将は、職務放棄をするのではなく、幕外からミリタリーの調査を支援する意向である。「ハンニック中将は、場外に去るのではありません。しかし、法廷には姿を見せないでしょう。それは、クランドールとそのスタッフの仕事ですから」という。しかし、彼らのこのような権限がいつまで維持されるのかは不明である。奥の院と、実質的に正面から激突している組織である。今のアメリカ合衆国が、辛うじて法治国家としての国體を維持出来ているのは、この組織のお陰である。

 クランドール少将は、クオモ前知事の軍事裁判で新しい証拠が出たため、準備時間の追加を請求した。しかし、新証拠とは何かの質問に対してはコメントを避け、軍事裁判における新証拠手続きは、通常の刑事裁判とは全く異なり、検察局は裁判の前に弁護側と、証拠合わせをする必要がないのだ、とだけ説明した。

 アンドリュー・クオモが8月10日に辞任の意向を表明したが、それは8月3日にニューヨーク司法長官が、複数の女性に性的な不法行為を重ね、連邦法や州法に違反していたと報告し、解任の動きが出ていたので、ようやく辞任の意向を固めたと報道された。しかし、実際は彼はグアンタナモでの軍事裁判にかけられることになったから、辞任せざるを得なくなったのである。セクハラくらいで辞任するような人物ではない。

 クオモ知事は、「いま私にできる最善の方法は、自分が身を引くことだ」と述べた。しかし、一方で、性的な問題行動疑惑については否定し続けた。知事の辞任は9月14日後に発効となる。クオモ前知事はわずか1年前には、新型コロナウイルスのパンデミックについて、日々真剣にブリーフィングを行っていた。何百万人ものアメリカ人が、テレビを介して耳を傾け、クオモ氏は称賛をされていた。

 しかし、その裏では、彼は新型コロナを理由として、数万人におよぶ大量虐殺を実行していたのであった。そして最近では、ジョー・バイデン米大統領をはじめとする民主党員から、辞任するよう圧力を受けていた。さすがに、実際を知ると、いくらクオモといえども、許されるとは思えないとなって、辞任圧力となったのである。

 9月27日、クオモ前ニューヨーク知事の軍事裁判は10月11日に延期されていたのであった。その間に辞任の機会を与えられ、彼の最小限度の名誉が守られた。冷凍車に長時間詰め込んでの凍死による大量虐殺を実施させた極悪人、というレッテルを貼られるよりはましであるはずだ。

 因みに、彼の父のマリオ・クオモも1983年から1994年までニューヨーク州知事を務めている。そして、彼は一時期ロバート・ケネディの娘(ジョン・F・ケネディの姪)と結婚していたが、その後離婚している。
 また、彼の弟クリス・クオモはCNNの人気看板キャスターである。「クオモ・プライムタイム」と言う1時間番組を担当しており、CNNの顔となっている。このクオモ一族は、イタリアからの移民家族であるが、アメリカではセレブの仲間入りを果たしている。

 しかし、この一族は、丸ごと奥の院の僕(しもべ)となって悪さをしていた。そして、それが限りなく許された時代が続いていた。
 しかし、2016年にトランプ前大統領が出てきてから、これらの不法は、いかなる地位にあるものでも摘発され、犯罪の内容によっては裁判で処分されるようになった。ある意味では、まともな法治国家になったと言えるのかも知れない。