お会いしたかった方、鍋島久美子さんによる
渾身の芸術であり、ピアノが奏でる無意識の世界です。
二年少し以前にCDを購入させていただいてから
伊路波村の中でずっとかかっているピアノ音さんたちです。
とにかくやさしく、自然の森の中にいる感覚なのです。
楽器の演奏といいますと、何度も繰り返し聞いていますと
無意識のうちに、音が消えても耳の中で旋律が
繰り返し出てきます。
ですがそのようなことが一切ないこのピアノ音は
一体どのようなものだろうとお聞きするためにも
お会いしたかったのです。
娘さんとのご縁が、鍋島様母娘さんとの邂逅を導きました。
お聞きしたかった、この音が耳に残らないわけ。
「そのことをお話するには長い話になりますが・・」で
始まった会話の小宴会は、あっという間の3時間でした。
類まれな能力をお持ちの久美子さんにとっては
ごく自然な音があたりまえ。
人為的に作った旋律には魂が耐えられないという
不思議な方でした。(ところがクラシックは大丈夫)
全く約束事のない完全に「自由」な即興の音が
つぎつぎに連鎖してきます。
翌日、熱田神宮にご一緒していただいたのですが、
この人生で初めて、水屋の北側の大楠の「御巳様」(蛇)を
見ることができました。
すてきなお出会いに、互いに支え合い、尊敬しあう母娘さんの
やさしい波が感じられて、心がきれいになりました。
「天心女」「淡心女」
始めの音は何も決まっていない
完全即興のピアノの響きは、
大自然との調和を思い出させてくれます。
私たちの中心は、全ての意図を超えて
滔滔(とうとう)と大自然の生命エネルギーに貫かれています。
そんな流れに、ピアノの音は遊びます。
意図を超えた、大いなる安心の風景を
ご一緒に散歩致しましょう。
鍋島久美子
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