生死のこと・・

近しく親しいお人がもう息をしなくなる。

そんなことを二つ体験。

たくさん人生を歩ませていただいて
このごろは死って何かとふと思う。

毎日眠って朝方起きる。
当たり前に何も感じない。
そして日常が始まる。

もし朝起きなかったら、
起きるということを知らない。
そして死んだということに気付かないでいるはず。

それは永遠。

生あることを自覚して、まだ死なないでいる。

もしこのように肉体を脱いでしまったら、
生きていることの意味が分かるのかもしれない。

病気は、もうこんなに苦しいので終わりにしたいと
死を願うきっかけとなる。
そうすると肉体を脱ぐこともある。

病気で人は死なない。
そして一度も生まれることもない。

三界の狂人は狂せることを知らず 四生の盲者は盲なることを識らず

生まれ生まれ生まれ生まれて生のはじめに暗く

死に死に死に死んで死の終わりに冥し(くらし)

            空海