ご両親への手紙
平生故郷のご両親に手紙を書くことも
少なかった松陰ですが、死の日が決まり
お別れの手紙を送ります。
松陰がご両親に送ったうたです。
「親思う心にまさる 親ごころ
きょうの音づれ なんと聞くらん」
子が親を思う心に はるかにまさる
親が子を思う気持ち
今日の私の死のしらせを
お父上様お母上様はどのような気持ちで
聞かれるのであろうか。
辞世の句です。
「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも
留め置かまし 大和魂」
私の身がここで滅んだとしても、
私の日本人としての魂は、ここに置いていくことにします。
了
「覚悟の磨き方」
超訳 吉田松陰
編訳 池田 貴将 から