森 信三 運命をひらく 365の金言 25 「生命の閃き」

生命の閃き

 人間が本当に真剣になると、
こういうふうにパッと夜中に目があいた時とか、
あるいは朝、目のさめた瞬間に、大事な問題が
パッと分かるものなんです。
その時そういう一種の生命の閃きによって、
基礎理論の不足というようなものも、
ある程度突破できるものらしいですね。
実際不思議といえば、実に不思議なことなんです。
だから普通の学者には、そこが分からんから、
低い学歴の人間には、発明なんかできないと
決めて、たかをくくっているわけなんです。
そのくせ大学で自分の教えた人間が大した
発明もやらんのですが、そこが分からんのです。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 26 「人生の意義を即答できるか」

人生の意義を即答できるか

 「人生の意義いかん」という問題に、
もし正面から四つに取り組んで考えるとしたら、
たとえ教養があり、さらにはある程度学問の
ある人々でも、これはなかなか難しく、
かつ、やっかいな問題といってよいでしょう。
それというのも、仮に諸君たちがこの問題を
ひっさげて、社会的にもかなり名を知られているような
学者とか、思想家などに会った際、多少
失礼かもしれませんが、試みにこの大問題を
投げかけてみられるとよいでしょう。
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森 信三 運命をひらく 365の金言 27 「偉人に対する三通りの態度」

偉人に対する三通りの態度

 人間が偉人に対する態度に三通りある。
第一は偉人に対して無感覚な人間で、
   これは精神的にはすでに死んでいる人間である。
第二は偉人の偉大さに感心している人間である。
第三は偉人に肉薄してゆく人間である。
  それはその偉人の精神を継承し現実に
  開顕する人である。
この気迫がないようでは、人間も生きている
ほんとうの価値はないといってよい。

森 信三 運命をひらく 365の金言 28 「順逆を越える」

順逆を越える

 人間は、この「暑い」「寒い」と言わなくなったら、そしてそれを貫いて行ったとしたら、やがては順逆を越える境地にも至ると言ってよいでしょう。ここに私が順逆というのは、ていねいに言えば、「順境逆境」ということです。
 ですから順逆を越えるとは、逆境に会ってもへこたれないということです。この境地にまで至らないで、ただ、「暑い」「寒い」と言わないだけでは、実はまだ痩我慢の域を脱しないとも言えましょう。
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